仲介手数料にも消費税はかかるのか?

消費税と不動産売買は、密接な関係にあります。それでなくても不動産は高い買い物ですから、税金の額もかなりの金額に上ります。不動産売買にかかる消費税について考えたことはありますか?そしてもし近々消費税が上がると知ったら、あなたはどう行動しますか?もしかすると慌てて不動産購入に走りたくなるかもしれません。しかし、その行動は果たして正しいのでしょうか?ここでは税と不動産の関係について、詳しく見ていくことにしましょう。

不動産でも消費税がかかるものとかからないものがある?

ご存知の通り不動産売買にも、消費税はかかります。品物を購入したり、飲食したりした時と同じように、8パーセントの消費税がかかってくるのです。しかし一口に不動産と言ってもその種類によってかかるものとかからないものがあることをご存知でしょうか?
例えば土地だけを購入する際には、税金はかかりません。これは土地が建物と違って消耗品ではないと考えられているためです。確かに建物は、経年劣化してしまいますが、土地は人間が手を加えない限り半永久的にそのままの状態であり続けます。
また、土地は売買だけでなく賃貸の場合も非課税となっています。次に建物について見ていきましょう。建物に関しても、全てが課税対象になるわけではありません。個人間の売買においては、建物は非課税です。なぜなら、消費税は事業者が事業を行った場合に発生するものと定められているため、個人は事業者とみなされないためです。
税金が発生するのは、購入先が不動産屋である場合です。一戸建てを不動産屋から購入する場合は、建物と土地をセットで購入することが多いですが、建物は課税、土地は非課税ということになります。
では、具体的にいくらの建物にいくらの税金がかかるのかを見ていきましょう。例えば3000万円の建物であれば税金はその8パーセント、つまり240万円となります。さらに高額な5000万円の建物であれば400万円もの税金がかかることになります。これに仲介手数料がかかる場合には、手数料にも税金が加算されますから、総額550万円が物件価格に上乗せされることになります。こう考えてくると、税金は不動産売買において大きなポイントになってくることが分かります。

購入する時期を見極めるべき

このように不動産売買と消費税は密接な関係にあり、その影響力は看過できません。もし欲しい不動産があり、税金が近々上がることが分かっている場合は、誰もが「今のうちに購入しておかなければ」と考えるはずです。しかし、この行動が正しいとは言い切れません。
確かに値上がりする前の価格で購入することができるので、価格的にはお得だと言えます。また、仲介手数料にも税金がかかるので、その分も節約できることになります。しかし、皆が今のうちにと一気に不動産を購入することで、その後反動が訪れます。不動産が売れ残り、余剰物件を多数抱えた不動産屋は物件価格を大幅に引き下げて販売し始めるのです。
不動産はたとえ新築であっても住む人がいなければ、どんどん劣化が進んでしまいます。また、売れ残り物件が多数あれば、当然それなりの維持費もかかってきます。そこで不動産屋は投げ売りしてでも物件をさばいてしまおうと考えるのです。
その値引き率と。消費税アップによる金額のどちらがお得になるでしょうか。例えば3000万円の物件の場合、消費税10パーセントなら300万円です。しかし、業者が物件価格を10パーセント値引きすれば、価格は2700万円となり、税金は10パーセントの場合でも270万円で済むのです。3240万円の物件が2920万円で購入出来てしまうという訳です。また、余剰不動産を抱えた不動産屋が仲介手数料を値引いてくれる可能性もあります。
このように消費税値上がりの前に駆け込み購入する必要はないことが、これでお分かりいただけるかと思います。購入時期を見極める目が、私たちに求められていると言えるのではないでしょうか。

消費税が上がったあとも注意

今後、消費税が上がるのかどうかは政府の方針や日本の経済状況にもよりますので何とも言えませんが、税の値上がりが不動産取引にも大きな影響を与えることは間違いないでしょう。
例えば税が現行の8パーセントから10パーセントに上がったとしましょう。すると、3000万円の物件を購入する際にこれまでは240万円だった税が300万円に跳ね上がるのです。その差はなんと60万円。たった2パーセント上がるだけで、こんなに差が出てしまうのですね。
そして300万円の税金を支払う能力があるのなら、現在ならば4000万円近い物件にも手が届くことになります。消費税が不動産売買と密接に関係していることが、この数字からも分かります。不動産はどれも高額なため、税金は決してばかになりません。
しかし、税が値上がりすることで経済が停滞し、不動産業界も不景気に陥る可能性も考えられます。実際、前回の値上げの際には、不動産だけでなく日用品や食品などの生活に欠かせない品々も買い控えが起こりました。当然、不況になれば不動産のニーズも減ってしまいますから、物件価格は逆に下落するかもしれません。そうなった場合は、それまでは手が届かなかった物件も購入することができるかもしれないので、本当に良い物件をよりリーズナブルな価格で購入するチャンスだとも言えます。
かといって不況下において供給量が増えることは不明ですから、必ず良い物件が手に入るとも言い切れないでしょう。ですから税金が上がることは一概に悪いとも言えませんが、だからと言って購入する側にとっていいことばかりだとも言えないという訳です。政治の動向や経済のニュースにも注目しつつ、今後の税金についてしっかりと見守っていく必要がありそうです。

まとめ

消費税は私たちの生活に最も身近な税金です。日本の少子高齢化社会を考えれば、ある意味消費税は必要不可欠なものだとも言えます。また近い将来、現行の8パーセントから10パーセントにアップする可能性も十分にあります。
しかし、高額な不動産取引において、その影響力は計り知れません。消費税は仲介手数料と違い、国に納めるものですから割引したり無料にしたりすることはできない種類のお金です。私たちも消費者の一員として、また買い主、売り主として税金についてもっと関心を持っていくべきかもしれません。