売買での仲介手数料はなぜなくならないのか

仲介手数料はできたら払いたくないという人もいるでしょう。最近では仲介手数料取りません!という広告もありますが、それができるのであればどの業者でも仲介手数料は必要ないのでは?と思いますよね。それでは仲介手数料は何故必要なのでしょうか。仲介手数料ができたのはいつなのか、なぜ手数料について上限が定められているのか、それについて考えてみましょう。

仲介手数料はいつ誕生したのか

仲介手数料とは、住宅物件の売買など、売主と買主の間に立って契約の成立に向けて調整や事務作業などをしたことに対しての成功報酬です。この単語が使われたのは1952年の不動産取引に関する法律が施行された時からで、それまでは国としての仲介手数料に関する法律はありませんでした。しかし、不動産業者が多い地域、大阪や東京、名古屋など、地域行政レベルでは法律で明記されており、今と同じように仲介手数料の上限が定められていました。それは現在のものと同じように物件の金額によって料率が違い、物件の金額が大きいほど手数料率は低くなっています。

戦後、国の法律で仲介手数料について書かれることになりました。物価の違いや住宅事情の違いが考慮され、各都道府県ごとに手数料の料率が10段階に分けられていました。この地域によって料率が違うということは最初はよかったのですが、経済が発展し、その料率の差によって受け取る金額の差が大きくなってくると地方の業者から不満の声が高まりました。同じ金額の物件を扱っても地方と都市圏で業者がもらえる手数料が大きく違ってくるということになるので不満に思ってもしかたありません。こういうこともあり、1970年の告示により仲介手数料率が全国一律となりました。その基準になったのが東京などが含まれる最高率で統一されました。それからこの仲介手数料は変わらずこの形で残っています。

今後はどのように変わるかはわかりませんが、システムの効率化などでコストを抑えた分、手数料無料や半額のサービスを掲げる業者も増えてきています。なので、仲介手数料に関する法律が見直される日も来るかもしれません。買主の方からしたら、手数料がなくなる日がきたら嬉しいですね。

今でも上限の計算式が変わっていない理由

何十年も手数料の上限の計算式が変わってないのには理由があるのでしょうか。この上限の計算式は400万円以上の物件の場合「売買価格X3%+6万円+消費税」です。消費税は買い物をする時に払うものなのでしょうがないとして、3%や6万円にはどういった意味があるのでしょうか。実はこの式はそもそも速算式です。本来、別に計算式があるのですが計算方法がもっと複雑です。例えば1000万円の物件ならば、まず200万円以下と200万円~400万円まで、400万円~1000万円で料率が違います。

なので、それぞれの料率ごとに計算し、足した後に消費税をかけなければいけません。計算する前から面倒くさそうなのがわかるかと思います。このような複雑な計算式を簡略化し、簡単に計算できるようにしたのが先ほど紹介した式です。ただ3%だけでは本来の式の結果には足りません。そのため、簡略化した式と本来の式で算出した計算結果の調節のために6万円がプラスされています。より多く払わせるためではありません。取引額が400万円よりも低い時は料率やプラスされる金額が変わります。この手数料が変わらない理由はやはり業者にとって必要な金額であり、業者が維持するのに妥当な金額だからの他にないでしょう。

もしも不動産業者が利益を求めず、ボランティアでしているのであれば、手数料なしで、売主と買主の仲介ができますが、そうも言ってられません。仲介をする上で人件費もかかりますし、交通費などもかかります。その経費を補いつつ、会社を維持するための利益をださなければいけません。仲介業者は例えば交通費などの経費は請求する権利がないので、その分仲介手数料にて補わなければいけません。

なぜなくならないのか

仲介手数料がなくならないのはやはり、必要だからということになります。計算式の項目でもお話した通り、不動産会社の仕事である、仲介業務は売買契約のにおける様々な業務を売主や買主の代わりに行うことです。不動産屋さんに行くとたくさんの物件情報が道から分かるように貼ってありますね?また仲介業者によりますが、テレビや新聞、専門誌で広告を出してます。物件を探す人にはそういった媒体で聞いた名前でネットでそのホームページを開き、物件情報を探す人も多いでしょう。これを個人が行おうと思ったらかなりのコストになります。そういった意味で、買主の代わりに客寄せをし、宣伝してくれています。また、物件への見学や細かな説明も不動産会社がしてくれます。

では、買主の立場から見るとどうでしょうか。もしも仲介業者がいなかったら、物件探しは大変なことになります。住みたい地域に出向き、空き物件をさがし、持ち主に問い合わせ、打ち合わせをする時もお互いの予定を合わせなければいけません。またもしも値下げ交渉や条件などがなかなか合わず交渉が難航しても仲裁してくれる人もいません。少し想像してみると仲介会社の役割の大きさがわかるかと思います。また、契約にいたるまでの諸経費も仲介会社は経費として請求はできません。けれでも会社が負担していては会社がもたないですよね。なので、不動産会社は成功報酬として仲介手数料を永久する権利があります。

しかし、最近では仲介手数料を取らない会社も出てきています。それは業務の効率化や、売主からの手数料のみに頼っているなどの要因があります。今後、インターネットのさらなる進化などで業務の効率化や新たな法律ができることで、手数料がなくなる日が来るかもしれませんが、しばらくは、「手数料は絶対に払いたくない!」方は手数料0円かつ信頼できる業者を探さないといけないでしょう。

まとめ

仲介手数料はすべてが不動産会社の利益というわけではありません。契約に至るまでの諸経費がかかりますし、売主や買主の代わりに行う業務もあります。また、売買契約成立に向けて間に入り、橋渡しをしてくれます。そして契約が成立したら、その成功報酬として仲介手数料を請求しています。会社の維持には不可欠のお金であり、私たちも仲介会社なしには物件探しするのも困難です。手数料が少なくてもいいような自助努力をしている仲介会社を選ぶことで、その支払いを少なくすることはできるかもしれません。