東京では戸建てと賃貸どちらが良い?

いまだ多くの人が地方から流入し続ける、日本の首都である東京。
古い住宅地を潰しては、住宅やマンションを建設するスクラップアンドビルドが、今日もどこかでひっきりなしに行われています。

そうして、東京に住む場合に考えるのが、戸建てを建てて住むか、賃貸に住むか、です。

年契約で月ごとに安価な家賃を払う賃貸と、頭金と長大なローンを払い続ける戸建て。
所詮は人のものである賃貸と、自分の所有物となる戸建て。
一見しただけでメリットとデメリットが見える両者ですが、実際はどちらのほうがお得なのでしょうか。

戸建てのメリット

独り暮らしの時は賃貸だったけれど、結婚して子供もできたので、そろそろ家を買おうかなと思っている若いお父さん方も多いでしょう。
東京都内の賃貸3LDKに自分と妻、子供2人の4人家族で…となると、八王子のほうへ行っても10万弱、23区内でも安い葛飾、江戸川方面でも13から14万円、治安面を考えてオートロックマンションにしようとしたら、もっと額は跳ね上がるでしょう。それならば、戸建てでローンを払っているほうがマシかもしれません。
独身でも、男は家を持ってこそ一人前と考えている人がいるかもしれませんね。独り暮らしで、会社勤めが長くなれば、子供に使うお金がないなら、家を建てる頭金を準備できるぐらいの貯金は、そこそこできてくるでしょう。

自宅を持つというのは、一国一城の主になるということ。
自分のものという意識があるため、安心感は賃貸と比べると大きいでしょう。ローンを全部、支払ってしまえば晴れてすべてはあなたのものです。
物件によっては、駐車場などが敷地に含まれているために、駐車に際しても余計な費用も発生しません。

何よりも所有している物件なので、どのように内部をリノベーションしようが、自由自在。
住みよいように壁や天井をとっぱらうのも自由ですし、内部の壁紙を買えたり、子供が壁にうっかり落書きをしたとしても、それを咎めるのは家族以外にはいません。
例え、築年数を重ねた場合でも、土地が自分のものであれば、そちらに資産価値があるため、売却の際にもそれなりの額で売れるでしょう。

ただし、すべて自分の好きにできるということは、逆に言うなら、その責任は自分で取るということ。
どこかが壊れた場合の修繕はすべて自分持ちですし、その際の業者の手配なども自分でやらなくてはなりません。
盗難や火災に対して、保険を掛けるのも自分でやる仕事ですし、資産としての管理も必要です。

賃貸のメリット

地方から東京にひとりで出てきて、いきなり、家を買って住むという人はそういないと思います。まずは賃貸から。
相場もよくわからないまま、不動産屋巡りをしたという思い出のある人もいるのではないでしょうか。
そして、そういう初めての不動産屋巡りで決めた家に、結婚しても、つれあいや子供とずっと惰性で住み続けている人もいるのではないでしょうか。

賃貸は月ごとの家賃を支払うことで住める物件です。長期的に返済するローンがないだけ、心の余裕が違います。
特に不動産価格の高い東京では、賃料を払い続けているほうが、後々かかる修繕費用などの諸経費を考えた時、家を買うより安い場合もあります。戸建ての場合、ローンを返済しきった時には、どこかが老朽化して修繕費が必要になるばかりか、住宅としての資産価値もゼロに近くなると言われています。

さらに、戸建てとは違い、移動の自由があります。今、住んでいる場所が気に入らない、または職場が変わって遠くなったなどの場合、引っ越すことはそう難しいことではありません。
戸建ての家に住んでいる場合は、そう簡単に引っ越すわけにはいきません。

また何かが経年劣化で壊れてしまった場合は、管理する不動産会社かオーナーに言えば、先方持ちで修理してくれます。自責で壊した場合は対象外ですが、場合によってはそれもオーナーが好意で修繕してくれるかもしれません。

ですが、持っていかれる家がないというだけで、持ち家の場合と同じく、家賃の支払い能力を喪失した場合はオーナーから退出を求められるでしょう。

勝手に部屋をリノベーションなどをしてもいけません。場合によっては壁に何かを取り付けたりするのも禁止している賃貸物件もあります。
そうした禁止事項に関しては、すべて契約書に書いてありますので、借りる時はしっかりと契約内容を読みましょう。でないと、フックを取り付けるために壁に小さな穴を空けただけで、後々、高い修繕費を取られることにもなりかねません。

結局どちら良いかランニングコストで比較

メリット、デメリットがそれぞれある賃貸と戸建て。どちらも一長一短で、どちらがいいとは断言はできません。

家を買おうにも今、ローンに入るだけの身分も稼ぎもなければそれは無理です。逆に転勤や派遣などで勤務先が頻繁に変わるようならば、戸建ての家などひとつの場所にとどまるような生活スタイルは避けるべきでしょう。

コストに関しても、どちらがいいとは言えません。確かに家賃を一生払い続けるぐらいならば、同じようにローンを払い続けて、最終的に家が自分のものになったほうがいい、家賃なんて払い損だという声もあります。

それでも家を買いたいという人は、しっかりとしたシミュレーションをしたほうがいいでしょう。
自分の年収がいくらか、子供は何人いるのか。いないとしたら、何人ぐらい作るのか。子供を育てるためにいくらぐらいが必要で、生活費がいくらぐらい、その余剰分でどれぐらい住宅ローンを払えるのか。そして、もし無収入になったとしても、保険となる生命線をあなたが持っているか(例えば援助してくれる実家がある、とか)、様々な要素を考察して検討したほうがいいです。さらに言うなら不測の事態による出費というのもある程度は念頭に置いておいたほうがよいかもしれません。
そのうえで、家賃を同じ年月払い続けるよりもお得だとなれば、買ったほうがよいでしょう。

ただし、戸建ては購入して、その額を返済する、で終わりではありません。経年劣化で家が傷んできた場合は、それを修繕するためのランニングコストも必要であるということを忘れないでください。

まとめ

家を買うというのは冒険です。冒険にはリスクがつきものですが、もちろんワクワクも多いものです。
1度きりしかない人生を楽しむために、そのリスクを避けるなんてもったいないという人には少し高めでも東京での戸建ては向いています。
ですが、どうしてそんなリスクを冒す必要があるのかと考えるなら、戸建てはやめたほうがよいでしょう。
結局のところ、人生をどう楽しむか、それに尽きます。
そして、そのためには一緒にその家で暮らすあなたの伴侶や子供の意思を無視するべきではないでしょう。
しっかりと家族でコンセンサスをとって、後々、家の購入のことで家庭内トラブルにならないように注意したいものです。