そもそも、仲介手数料無料ってお得なの?

仲介手数料が無料!なんとも魅力的なフレーズです。でも、それってうっかり乗りかかると、何かとんでもない落とし穴があるのではないかと考える人も多いようです。でも、その仕組みを知れば、なるほどと納得する方もいるのではないでしょうか。手数料無料の秘密をじっくり見てみましょう。不動産取引は小さな買い物ではありません。失敗せずに不動産取引を実現するためにも仲介手数料無料と、その理由と実際のメリットデ・メリットをしっかりと把握してください。

仲介手数料が無料になるとどれくらい節約できるのか

仲介手数料というものは、宅建業法により上限を規定されています。宅建業法の第四十六条には「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買、交換又は貸借の代理又は媒介に関して受けることのできる報酬の額は、国土交通大臣の定めるところによる。」とあり、売買金額が200万円以下の場合、手数料の上限が、5.4%、200万円超で400万円以下の場合、4.32%+2.16万円、400万円超では、3.24%+6.48万円となります。この仲介手数料は、あくまでも上限であることを定めているので、手数料が0円であってもかまわないわけです。もし200万円の物件を売買した場合、仲介手数料は最大10万8000円となります。400万円の物件の場合は、19万4400円、500万円の場合では、22万6800円という金額です。

売買金額が大きくなればなるほど、仲介人に対する手数料は大きくなります。仲介手数料は不動産を購入する際の経費とも考えられ、当然のことですが、買う側として経費は最小限に抑えたいものです。仲介手数利用を取られるということは、購入価格にプラスされるものですから、買う側としては購入価格に仲介手数料がプラスされた値段として認識できるものです。単純計算で考えても、仲介手数料が無料であるなら、200万円の物件では、10万8000円、400万円の物件では、19万4400円、500万の物件ではなんと22万6800円の節約となります。

これらの数字を見てわかるように、取引金額が小さければ、手数料の額の割合は大きくなっています。その意味でも手数料が無料であるということは、購入者にとってはたいへん魅力的であるということができるでしょう。

値引きをしてもらうメリットはあるのか

不動産の購買に関わる仲介手数料は、取引の物件にもよりますが、多額な費用となってきます。出費を抑えるためには、無料とはいわないまでも、その手数料の値引きは試みたいと考えるのが購買する側の心理としては当然です。しかし、その値引きには本当にメリットがあるのでしょうか。手数料は不動産の仲介業者にとって大きな収益源です。仲介手数料の値引きをするということは不動産仲介業者にとって、その収益を減らすことになるわけで、業者にとってはいいことがあるわけではありません。

ここで、ちょっと仲介業者の収益の仕組みを見てみましょう。一般に不動産の売買取引では、売主側の不動産業者と買主側の不動産業者が、それぞれ仲介業者として存在します。不動産の売買契約が成立した場合に、売主側の不動産業者は売主から手数料をもらい、買主側の不動産業者は買主側から手数料をもらうことになります。つまり、それぞれの不動産業者は契約が成立したことに対する成功報酬としての手数料を受け取るのです。それが不動産業者の儲けとなります。しかし場合によっては、売主側の不動産業者と買主側の不動産業者が同一である時、売主、買主の双方から手数料を受け取ることができます

。これは両手取引と呼ばれ、不動産の業者にとってはうれしい取引となります。そしてここに、手数料が値引き、または無料となる仕掛けがあるわけです。また不動産業者はその物件を売れやすいものとするために、割引をするという戦略を展開することもあるのです。このあたりをしっかりと認識しておく必要があります。仲介手数料が値引き、または無料であることは、とても高いメリットがあるように見えます。しかし、そのような構造を持っていない仲介業者によっては、もしあなたが値引きの話を切り出したとたんに、取引への熱意が冷めてしまう場合がないとも限りません。あるいは、契約手続きやアフターフォローなど取引にかかわるさまざまなサービスのクオリティが落ちることがあるかもしれません。このようなデメリットもありうることを知っておくことも必要です。

仲介手数料無料の物件を売買する際の注意点

不動産の仲介手数料が無料であるということは、不動産を購入する側にとっては確かに嬉しいことなのですが、実際にそのような取引は商売として成り立つのだろうかと心配にもなってしまいます。実は、仲介手数料というのを支払う必要があるかどうかは物件の「取引様態」というものと関連します。これは不動産業者の立場、あるいは立ち位置というものです。不動産業者が売主である場合には、手数料が発生しません。これは買主が一般消費者である個人の時、売主と買主が直接不動産取引をする形式となりますので、仲介業者が存在しないからです。

このような場合には手数料が無くても売主である不動産業者は販売という形で収益を上げることができるからです。ところが不動産業者が売主でなく、売主と買主の間に立つ仲介業者という立ち位置いるときにはどうなるのでしょうか?ここでは手数料が発生します。仲介する不動産業者はこの手数料を収益として受け取るからです。一般的に仲介する業者が売主と買主のそれぞれにいて、契約が成立した場合、それぞれの業者は売主、買主のそれぞれから手数料を受け取ります。この方式では、手数料の割引はあったとしても無料にすることはできません。それぞれの業者はせっかく得ることのできる報酬を手放すことはあり得ません。

しかし中間に入る仲介業者が1社である場合は、その業者は売主、買主の双方から手数料を受け取ることができます。ここの場合は手数料を無料にする余地はあります。物件の価格をより魅力的にするために買主に対して無料にすることで、メリットを設定することができるからです。ただこの方式の場合、売主、買主の双方に対し、取引の範囲を狭くしているという事実もあり、昨今では方式自体に業界内からも疑問が持たれています。手数料無料としている不動産業者を選定する場合に気をつけなくてはならないのは、その不動産業者が、どのような立場に立っているのかを見極めることです。そのような見方をしっかり身につけて業者を選定することは不動産取引において極めて重要なことであるということができます。

まとめ

確かに不動産取引おいて仲介手数料が無料であることは、お得であるというイメージがあります。ただでさえ多額なお金が必要な不動産売買では、少しでも節約ができるなら、それに越したことはありません。しかし、それに伴うメリット、デメリットもしっかり把握しておくことが必要です。金額は得したけれど、その後のサービスの質が低いなどということもあるということも認識しておくことも大事です。そのためには、不動産業者のことをしっかりと見極め、より良心的な不動産業者を選定することが重要です。