空き家対策と仲介手数料の関係性

テレビで度々報道される近年の社会問題として空き家問題があります。長年人が住んでいない、廃墟のような家を目にした方も多いことでしょう。空き家自体は昔からありましたが、昔と比べて現代はどんどん増えてきているのだそうです。実は、この問題と仲介手数料には深い関係があるのだそうです。その関係とは?そして、空き家が増えないようにするには?今回はこの問題について詳しくご紹介します。

そもそも、空き家がなぜ問題になっているの?

では、なぜ空き家が問題になっているのでしょうか。まず第一に挙げられるのは周辺環境への悪影響です。例えば今住んでいる家の周りが誰も住んでいない家だらけだったとします。家とは人が住んでいるからこそ、手入れがされて生き生きとして見えるものです。長年放置された家はとても寂しい印象です。しかし、問題はそれだけではありません。朽ち果てた家がもしシロアリの被害に遭っていたとしたら、その被害はあなたの家にも及ぶかもしれません。

また、野良猫や野良犬が住みついて、フンなどがあちこちに落ちているかもしれません。こうなってくると単に見た目が悪いというだけでなく、健康被害を受けてしまう可能性が高くなります。さらに、近年の地球温暖化でゲリラ豪雨と呼ばれる激しい大雨も増えています。しかし朽ち果てた家は誰も手入れをしないので、床も庭も水浸しのまま。そこにボーフラなどがわいて、不衛生になる恐れもあります。次に問題となるのは、放火をされる危険性があるということです。特に冬場の乾燥する時期に放火されてしまったら、あっという間に燃え広がり、あなたの家にも飛び火してしまうかもしれないのです。そして、いざあなたが今の家を売ろうとして査定に出しても、周辺環境が良くないという理由から、低い査定額しか出してもらえない恐れもあります。このように、空き家は様々な点であなたの家にも被害を及ぼすのです。

そして、全国的に空き家が増えているのが現状です。原因としては、少子高齢化も影響しているのかもしれません。また、解体するのにお金がかかるため、所有者が放置しているのかもしれません。また、中古住宅の需要が減っているという点も原因の一つなのかもしれません。とにかく、この問題は不動産業界にとっても売主、買主にとっても大きな問題だと言えそうです。

空き家問題によって、仲介手数料はどう変化する?

次に、この問題と仲介手数料の関係について見ていきましょう。今年6月、国土交通省は空き家を売買する際の仲介手数料の上限を緩和する方針を打ち出しました。緩和とは要するに、仲介手数料の上限を引き上げるということです。それはなぜなのでしょうか。空き家はそれ以外の住宅に比べて、当然価値が低くなります。しかし、不動産会社は売るためには各種の調査をしなくてはいけません。普通の住宅よりも手間もお金もかかります。その費用がかさんでしまったら、当然不動産会社の利益は上がらなくなります。仲介手数料無料にしている会社であればなおさらです。

例えば空き家が200万円の資産価値があるとしましょう。その家が売れた場合の仲介手数料は12万円。調査コストを考えたら、割に合わない金額です。その負担を軽減するために、仲介手数料の上限緩和が提案されたという訳です。そしてこの緩和は、不動産会社の利益のためだけではありません。空き家は今後もどんどん増え続けると予想されるため、少しでも減らすために、不動産業界をこの緩和によって活性化させようという意図もあるようです。つまり、「仲介手数料の上限を引き上げるから、頑張って家を売ってくださいね」ということなのです。この方針によれば、400万円以下の家の売買においては、その調査コストを仲介手数料に上乗せができるようになるのだそうです。

しかし、この上乗せ分は仲介手数料と合わせて18万円を超えないようにするとしています。個人的には、仲介手数料の上限が引き上げらえるのは正直困ります。仲介手数料無料の不動産会社も、もしかして今後手数料を取るようになってくるかもしれません。対策の一つとしては有りなのかとも思うのですが、それ以前にもっと早くからこの問題に着手するべきではなかったかとも思うのですが。

空き家が増えないように対策すべきこととは

最後に、空き家がこれ以上増えないようにするにはどうすれば良いのでしょうか。まず、既存の対策としては、例えばまだ住める状態の家であれば修復して売り出したり、賃貸に出したりする方法が考えられます。「空き家バンク」と呼ばれる取り組みもあります。これは全国の自治体が行っている取り組みで、移住を希望する人向けに情報をインターネットで公開しています。人口減少に悩む自治体にとって、移住してくれる人が増えれば地域の活性化につながりますし、対策にもなるため一石二鳥と言えるでしょう。

また、移住希望の人も格安で住めるというメリットもあります。バンクで取り扱っているのは売却物件が7割、賃貸物件が3割と言われていますので、興味のある方は各自治体のホームページを調べてみてはいかがでしょうか。自治体だけでなく、NPO法人や民間団体でもバンクのような取り組みを行っています。一方、もう住めない状態の家は、解体するしかありません。しかし、解体の費用をだれが出すのかという問題があります。また、解体する際は所有者の承認も得なければなりません。長年放置された家の場合は、所有者が見つからないというケースも考えられます。

次に、これから空き家が増えないようにする対策についてですが、住宅供給が需要を上まらないようにすることも対策の一つと考えられます。供給過多になれば、当然売れ残りの家が増えてしまいますから、住人負債の家が増えていく可能性が高くなります。適正な供給ができるように、不動産会社の方にぜひ一考していただきたいと思います。また、私たちも一度買った家はこまめにメンテナンスをし、いざ売りたいと思った時にちゃんと売却できるような状態に保っておくことが大事なのかもしれません。

まとめ

いかがでしたか。空き家問題は自分とは関係ないと見過ごすことは出来ないと思いませんか。そして、もしかすると今あなたが住んでいる家も、将来誰も住まなくなってしまうかもしれません。そのような状態にならないためにも、この問題を自分のこととしてとらえる必要があります。そして自治体や団体の今後の対策にも、大いに注目していきたいと思います。