東京では仲介手数料の有料・無料によってサービスにどんな違いが出るのか

不動産会社へ支払う仲介手数料について、もう少し掘り下げて調べていきましょう。仲介手数料無料のところと、通常通り有料の会社では受けられるサービスに違いがあるのでしょうか。そもそもなぜ手数料は無料にすることが可能なのでしょうか。先程も少し紹介した手数料の計算方法についてもより詳しく紹介していきます。

仲介手数料無料と有料の不動産会社がある理由

似たような物件なのに、なぜこちらのお店では仲介手数料無料で、こちらのお店では有料なんだろう?と物件サイトなどを覗いた時に疑問に思ったことはありませんか。実際にそういったお店はありますし、不動産業界ではよくあることです。ではなぜ無料と有料の不動産会社があるのでしょうか。

まず、不動産取引をする際には少なくとも三人で関わる必要があります。物件を売りたい売主、物件を買いたい買主、そして不動産業者です。一般的な流れとしては、物件を売りたいという希望を売主が不動産業者へ伝えるところからスタートします。物件が売れるために不動産業者はまず買主を見つけなくてはいけません。そのためには広告を出したり宣伝したりというお金と手間が掛かるのです。その費用はどこからねん出されるのかというと、売主が支払う仲介手数料になります。そして無事に買主も見つかり、契約に至ったところで双方から手数料を徴収できるのです。

ですが、実際に不動産業者で負担する費用というものは、大きいものは広告料くらいしかないのです。その分がマイナスにならなければ問題はないので、売主側のみから仲介手数料を支払ってもらえればまかなえるというのが現状です。しかも、広告料は仲介手数料の25%が相場ですので片方からだけの徴収でもマイナスになることはありません。

よって、手数料が無料にできるのは買主だけになります。「仲介手数料無料」と謳っていても実際には売主側は支払うのですから、両方からもらえるか片方からもらえるかの差になります。もちろん両方から手数料が入った方が会社としては利益が上がりますが、手数料が有料なことでお客が離れていくよりかは、無料であることを魅力にしている会社が多いようです。

東京の不動産会社では仲介手数料をどのように算出しているのか

では仲介手数料の計算方法について詳しく紹介していきましょう。

簡単に説明すると、「物件売買価格×税率+消費税」になります。売買価格によって掛かる税率は異なってきます。まず、売買価格が200万円以下の部分に掛かる税率が5%、200万円超400万円以下の部分は4%、400万円超の部分は3%がそれぞれ定められた税率になっており、金額が大きいのであれば今の三つをそれぞれ算出して合算したものが仲介手数料の上限額となります。

具体的な例を出して紹介してみましょう。例えば1,000万円の物件があったとします。まず200万円以下の部分から計算を始めて、「200万円×5%+消費税=108,000円」、次に200万円超400万円以下部分の計算として「200万円×4%+消費税=86,400円」、最後に400万円超の部分として「600万円×3%+消費税=194,400円」がそれぞれ算出できました。それぞれの算出額を足して「108,000円+86,400円+194,400円=388,800円」、こちらの388,800円が売買価格1,000万円に対して掛かる仲介手数料の上限額ということになります。

ずいぶんと面倒な計算方法だ、とがっかりした方も多いと思います。もし売買価格が400万円を超えるのであれば簡易的な計算方法でも算出することが可能です。「売買価格×3.24%+6.48万円」という計算式です。端数は消費税です。

いずれにしても不動産会社はどちらかの計算方法を使って仲介手数料の上限額を算出しています。上限を超えての請求は出来ませんが、少なくもらっても無料であっても問題はありません。そこが自由に設定できるため、仲介手数料無料や半額といったサービスが可能なのです。

不動産会社が手数料を無料にできる理由とは

不動産会社が仲介手数料を無料にできるのは買主、もしくは借主に対してだけです。売主や貸主は不動産業者へ対してそれなりに依頼する業務が多いため、仲介手数料をきちんと支払っています。不動産会社というものは、不動産取引の媒介をして得た仲介手数料が収入源です。売主、買主両方の手数料を無料にしてしまえば、マイナスになる一方の慈善事業になってしまいます。

それでもやはり、両方から支払ってもらえるのと片方のみの支払いとでは大きな差はあるでしょう。約半分の報酬になるわけですから、せめて諸経費と計算してマイナスにはならないような努力は必要になってくるでしょう。

仲介手数料をなぜ無料にできるのか、ではなく自社努力で無料にしている、という説明の方が合っているかもしれません。そして競争が激しい東京では特にそうです。手数料があればその分利益が増えるので、どこの不動産会社も欲しいことには変わりないのです。ですが、隣の会社が無料にしているのに、うちだけ有料にしていては他社にすぐに持っていかれてしまう、というのが東京にある不動産会社の現状です。それであれば無料にしてでも一件でも多くの契約をもらった方がお得なのでしょう。

これがもし田舎の不動産屋であれば話は別です。他に競争相手もいなく、売主、買主ともに選択肢が他にないのであれば他社へは移りようがありません。その安心感があれば不動産会社としては普通に手数料を請求してしまうでしょう。また、東京に比べて物件数も少ないでしょうから、一件一件が大切な収入源なのです。その点、東京は毎日何件もの物件が流通されています。数が多ければ多いほど収入が増えると考えれば、やはり仲介手数料を無料にしてでも顧客を多く取れた方が利益が確実に上がるのでしょう。

まとめ

仕組みを知ることで、仲介手数料が無料であろうと有料であろうと提供するサービスに差はないということが分かってきます。あってはならないのです。もし、「手数料を無料にする代わりに○○は省く」、とか「このサービスはしない」という業者があれば、それは悪質な業者と認定していいかもしれません。仲介手数料は払って当然のものではなく、無料や半額を提供できている業者もいることを頭に入れておきましょう。