不動産の売買報酬って何?いくらもらえるの?

  • 記事公開日:2017/05/24
  • 最終更新日:2021/09/01

気に入った物件をみつけて、いざ契約と思ったら、不動産会社から高額な成功報酬を請求されて、ローンの頭金を減額して支払った、という話を聞いたことがありませんか。

契約時に支払う事務手数料などの諸費用の中で、一番高額となる仲介手数料は、一般的に成功報酬といわれており、不動産会社に対して支払うものです。現金で支払うので、自己資金が少ない人は、頭金を利用することも。いったい、どれくらいの金額を支払う必要があるのでしょう。

不動産の売買報酬とは何か

不動産会社を通して物件を売却・購入すると、契約時に仲介手数料を請求されます。この仲介手数料が、契約を成立させたことへの成功報酬です。売り主と買い主のどちらも支払う必要があり、だからこそ仲介する側は中立の立場となるので、双方の利益が守られることになります。仲介手数料の金額は、法律で上限が決められており、そのラインを超えて請求されることはありませんが、購入金額の4%前後となるので、かなりの額を支払わなければなりません。

しかし、取引きをスムーズに進めるためには、仲介者の手引きが必要です。瑕疵担保責任やローン審査などプロに任せるメリットは大きいので、事前に準備をして、不足が出ないように契約に備えてください。

売買報酬の種類はいくつある?

仲介手数料に種類はありませんが、支払うパターンは大きく分けて2つあります。1つは、1社の仲介業者が、売り主と買い主の両方から仲介手数料を受け取ることができるパターン。業者の中では「両手」と言われており、1社が双方から報酬を受け取ることができる、業者にとって最もありがたいスタイルです。

もう1つは「片手」と言われており、売り主と買い主のそれぞれに仲介業者がついていて、成功報酬としてそれぞれに支払うスタイルです。「両手」は両方から受け取ることができ、「片手」は売り主か買い主のどちらかからしか手数料を受け取ることができないということになります。当然ながら仲介業者は「両手」を目指して、取引きを進めていきます。

不動産がもらう報酬を知って、売買契約の費用を知っておこう

仲介手数料の計算は複雑で、注意が必要です。売買価格から算出するのではなく、価格帯ごとに割合いが決まっており、その値を乗算していきます。200万円までに5.4%、200万円から400万円までに4.32%、400万円以上に3.24%が手数料となり、各価格帯の手数料を合計したものが、仲介手数料となります。例えば購入金額が1000万円の仲介手数料は、(200万円分×5.4%)+(200万円×4.32%)+(600万円×3.24%)=38.88万円となります。

毎回、この計算を繰り返すのは大変なので、簡単な計算方法として、(購入金額×3%+6万円)×消費税8%で計算すると良いでしょう。これ以外にも契約時に支払う諸費用があり、だいたい購入金額の10%ほどが必要となります。

まとめ

仲介手数料は大きな出費ですが、個人売買のリスクを考えると、仲介業者を賢く利用するのが一番の近道だといえます。物件を探して、入念に査定し、交渉を行い、多くの事務手続きをこなし、トラブルが起こった時は責任を持って処理をしてくれるなど、支払う価値がある働きをしてもらえます。プロの知識をフル活用してもらい、理想通りの物件を手に入れられるように、仲介業者と足並みを揃えて、二人三脚で頑張ってください。