不動産仲介手数料の概要と節約するための方法を詳しく解説

  • 記事公開日:2017/06/27
  • 最終更新日:2023/01/27

不動産売買をする際には費用がかかりますが、なかでも高額になりやすいのが仲介手数料です。

仲介手数料が高額になると、欲しかった物件が購入できなかったり、不動産を売却しても思っていたほど利益を上げられなかったりしてしまいます。

しかし、仲介手数料は価格交渉ができ、工夫次第では安くすることも可能です。
今回は、不動産売買で発生する仲介手数料と節約する方法などについて、詳しく解説していきます。

仲介手数料とは

まずは、仲介手数料について簡単にご説明いたします。

不動産仲介業者に支払う手数料

不動産仲介業者とは、不動産を購入したい人と不動産を売却したい人を結びつけて、不動産売買契約を締結するサポートをする会社のことです。

不動産仲介業者にサポートを依頼すると当然のことながら、不動産仲介業者に報酬を支払わなくてはいけなくなります。
この不動産仲介業者に支払う報酬が、「仲介手数料」です。

法律で上限が決まっている

仲介手数料は、「宅建業法」という法律で上限が決まっています。
上限額を超えなければ自由に設定することができて、無料にしても法律違反にはなりません。

仲介手数料の上限は売買価格によって決まりますが、売買価格を次のように3つに分割して計算します。

売買価格 仲介手数料の計算式
200万円以下の部分 売買価格(税抜)×5%+消費税
200万円を超え400万円以下の部分 売買価格(税抜)×4%+消費税
400万円を超える部分 売買価格(税抜)×3%+消費税

売買価格が400万円以上であれば、仲介手数料は下記の計算式で簡単に算出できます。

仲介手数料=売買価格×3%+6万円+消費税

例えば、売買価格が3,000万円の場合、以下のような式になります。

3,000万円×3%+6万円+消費税=105万6,000円

売買契約が成立したときに発生する

不動産仲介業者と媒介契約を結ぶと、不動産仲介業者は販売活動を開始します。

仮に、途中で不動産売却をやめてしまったり、契約を解約して他の不動産仲介業者に変えたりしても、それまで行なった業務に関わる請求がくることはありません。

仲介手数料はあくまでも、売買契約が成立した時に発生するものです。

支払う時期と方法は、通常次のいずれかです。

  1. 契約を締結する時と引き渡しの時に、半額ずつ支払う
  2. 契約を締結する時に一括支払い
  3. 引き渡しの時に一括支払い

不動産仲介手数料の内訳

不動産仲介手数料は、不動産の売買価格によっては数百万円になることもあります。
金額に納得したうえで支払いができるように、不動産手数料の内訳を理解しておきましょう。

不動産売買における不動産仲介業者が行なっている業務には次のようなものがあります。

  • 対象物件の権利と法令の確認
  • 物件の調査
  • 広告やチラシの作成
  • Webサイトへの物件情報掲載
  • 物件案内
  • 価格交渉
  • 売買契約書、重要事項説明書などの書類の準備
  • 売買契約の締結
  • 住宅ローンの手続きのサポート
  • 引き渡しの立ち会い

それ以外の業務と、遠方にある物件を見に行くためにかかる交通費などは、別途請求されることがあるので事前に確認が必要です。

不動産仲介手数料を節約する方法

仲介手数料の節約方法をわかりやすいように、「不動産を売却する場合」「不動産を購入する場合」に分けてご紹介いたします。

不動産を売却する場合

【節約方法1】不動産買取で不動産を売却する

不動産の売却する方法には「仲介」の他に、不動産会社に直接不動産を買い取ってもらう「不動産買取」があります。
「不動産買取」は「仲介」で必要な販売活動を行わないので、仲介手数料も発生しません。

「不動産買取」のメリットとデメリットは次のとおりです。

不動産買取のメリット 不動産買取業者が提示する査定額に納得できれば、すぐに売却可能。早ければ、数日中に不動産を現金化することもできます。
不動産買取のデメリット 売却価格は市場価格の7割程度にしかなりません。

不動産買取は仲介手数料が不要ですが、どちらかというと不動産をすぐに現金化したい人、買手が見つからない不動産を売却したい人などにおすすめの売却方法です。

【節約方法2】個人売買をする

不動産は、個人間で売買することも可能です。
近所の住民や親族家族などに問い合わせてみると、購入希望者をみつけられることがあります。

結論からいうと、不動産の個人売買はお勧めできません。
理由は、不動産売買には不動産売買契約書が必要ですが、不動産売買契約書に不備があると後々トラブルに発展する可能性があるからです。

不動産取引の知識のない方は、お金を払ってでも不動産仲介業者にサポートを依頼した方が安心です。

不動産を購入する場合

【節約方法3】不動産会社が所有する物件を購入する

不動産買取業者が買い取った戸建てやマンションは、不動産買取業者がリノベーションして販売することが多いです。

不動産会社が所有している物件の場合、売主と買主の「仲介」をするわけではないので、購入する際に仲介手数料は発生しません。

仲介手数料節約を成功させるための交渉ポイント

仲介手数料は、不動産仲介業者と交渉して節約することもできます。
「不動産を売却する場合」と「不動産を購入する場合」の、仲介手数料節約を成功させるための交渉ポイントは次のとおりです。

不動産を売却する場合

専属専任媒介で契約する

仲介手数料の価格交渉は、媒介契約を締結してからでは難しいので、必ず契約を結ぶ前に行ってください。

「専属専任媒介」「専任媒介」「一般媒介」がありますが、他の不動産仲介業者と契約ができない「専属専任媒介」を条件に交渉すると、成功しやすいです。

ライバル会社の査定報告書を見せる

仲介手数料とは、不動産仲介業者にとっての収入源です。
つまり、顧客が他の不動産仲介業者と媒介契約を結ぶというとこは、収入が減ることを意味します。

不動産仲介業者に手数料の値下げを依頼するときは、他の不動産会社にも相談していることを伝えるのがポイントで、ライバル会社の査定報告書を見せると効果的です。

不動産を購入する場合

購入資金に限りがあることを伝える

仲介手数料はあくまでも不動産仲介業者が行ったサービスに対する報酬ですから、やみくもに安くして欲しいと伝えてもうまくいかないことが多いです。
それよりも、不動産を購入したいが資金がなくて困っていることを、正直に伝えたほうが良いでしょう。

経済状況を正直に伝えることで、不動産業者との信頼関係も築け、条件にあった物件も見つけてもらいやすくなるメリットもあります。

仲介手数料を安くすることで起こり得るリスク

不動産仲介業者はあくまでもビジネスでサービスを行っているので、あまりにも仲介手数料を安くすることに執着するとリスクが伴います。

最も考えられるのが、積極的に販売活動をしてもらえなかったことで売れ残り、値下げを余儀なくされることです。

悪徳業者のなかにはあえて、仲介手数料を安くしているところもあり、仲介手数料を安くして契約を取り、違う項目で費用を請求をしてきます。
販売活動を全くせず、売れ残ったら市場よりも安く買い取るところもあるので、十分ご注意ください。

不動産売買にかかる費用を節約したい方は、他の方法で節約する方法を検討してみてください。

【節約方法の例】

不動産売却 不動産購入
・各種手続きを専門家に依頼せず自分で行う
・確定申告をする際は、特別控除を受けて節税をする
・住み替えは買い先行で、引っ越しの回数を減らす
・住宅ローンの返済方法を見直す

仲介手数料を節約するための不動産仲介業者の選び方

では最後に、仲介手数料を節約するための不動産仲介業者選びのポイントについて解説いたします。

口コミ情報を参考にする

不動産会社のホームページは会社を宣伝するためのもので、良いことしか記載されていない可能性があります。
不動産仲介業者の良し悪しを知っているのは、実際に利用した人なので、口コミを参考にすることはとても有効な手段です。

ただし、不動産業者はそれぞれ「不動産販売」「不動産売却」「不動産買取」など得意分野があります。
不動産会社を選ぶ際は、評判だけでなく、依頼したいサービスを得意とした不動産会社を選ぶことが何よりも肝心です。

複数の不動産仲介業者に問い合わせて信頼できる不動産会社をみつける

不動産仲介業者には大手の不動産仲介業者と、中小の不動産仲介業者があります。
不動産取引において会社の規模はそれほど重要ではなく、大手なら高く売却できるというわけでもありません。

信頼できる不動産仲介業者と契約を結び、納得のいくサービスが受けるためには、できるだけ多くの不動産仲介業者に問い合わせ、サービスを比較することが必要不可欠です。

価格交渉に積極的かどうかだけでなく、こちらの話に耳を傾けてくれているか、きちんと対応してくれるかも、重要な比較ポイントといえます。

仲介手数料を節約したい方は「株式会社リアル」がおすすめ。

「株式会社リアル」は、取引のある不動産会社からのみ仲介手数料をいただいており、「少数精鋭」と「徹底した効率化」によって、 仲介手数料の「最大無料」を実現させている不動産会社です。

もちろん信頼面でも安心できる不動産会社。
14年以上クレーム0、全社員が宅地建物取引士を取得しているので、安心して相談ができるでしょう。

まとめ

不動産売買の際はできるだけ仲介手数料を安く済ませたいもの。

しかし、仲介手数料を無料にしている不動産会社の中には、販売活動を行ってくれなかったり、他の名目で費用を請求してきたりする悪徳な業者もいるので注意が必要。
さらに、無理な交渉は本来なら受けられるサービスが受けられなくなる可能性もでてきます。

しかし、仲介手数料無料にしていても他の項目で費用を請求してくる不動産会社もありますから、 信頼できる不動産業者をみつけられるかが不動産売買成功のコツです。