東京で不動産売買をする前に準備すべきこととは?

  • 記事公開日:2017/09/25
  • 最終更新日:2020/01/30

一般の人であれば、不動産売買は人生の中でそう何度も経験することではありません。その分慎重に行動しなければ躓くこともあるでしょうし、業者に任せきりにした結果損をしていた、という事態にもなりかねません。そのために自分自身である程度知識を身に付ける必要があります。まずは準備すべきこと、不動産業者に関して注意すべきことなどを紹介したいと思います。

まずは、不動産市場を調査しよう

初めに不動産市場を調査することから始めてみましょう。不動産市場とは、不動産を売買する際に、その対象となる不動産の相場価格や今後の価値変動などの様子のことです。建物の価値は様々な理由で変動します。築年数が古くなればそれだけ価値が低くなるのは当然ですし、逆にその土地自体の価値が上がればたとえ古い建物でもそれなりの価格が付く場合もあります。

有名な観光地として指定されたり、徒歩圏内に地下鉄の駅ができる予定があるなど、今は何もない土地でも数年後に価値が上がる可能性は十分にあります。人口が多い日本の首都である東京であれば、特にその可能性は高いと言えるでしょう。東京は、他の地方にはない特徴がたくさんあります。例えば、日本にある有数の大手企業の本社は東京に集まっていることが多いので、日本企業のセレブが多く住む街でもあります。他にも芸能人や外国人セレブなども東京に多くいることが特徴です。そういった方々に向けたセキュリティが万全のマンションや億ションは東京ならではですし、最近増えている独身女性のためのマンションなども東京でしか探せない不動産のひとつです。

海外から見ると、日本は治安が良いことで有名ですが、情報量も多く交通の便もいい東京は特に海外からも注目を集めていますし、投資目的で購入している海外セレブなども多いようです。全体的に見れば魅力が多く価値も高い東京ですが、実際にその土地独自の価値も不動産市場には付いて回ります。売るにしても購入するにしても、その土地の市場についてはよく調べておく必要がありますし、目的なども明確にしておいた方がいいでしょう。地元の不動産屋に協力して調査してもらうなど、手段はたくさんあります。

物件状態は大丈夫?売却価格に大きく影響!

東京の不動産は、東京であるということだけで、ある意味大きな価値が付きます。築年数が古くてもその土地が市場的に価値がある場所であればそれなりの値段が付くでしょう。しかし、建物自体が破損していたり、状態が悪くなっている場合は別です。いくら古くとも建物自体に問題がなければいいのですが、住むのに支障をきたすような状態のものは価値が大幅に下がるどころか買い手はなかなか付かないでしょう。

また、最近流行っているDIYのやりすぎで、奇抜な壁紙に変えてしまっていたり、飾り棚をやたらと付けてしまったりと、素人がいじりすぎてしまった物件というのも価値が下がってしまいます。また、住める状態であっても、壁や床にシミが付いていたり、キッチン周りが長年の油で薄汚れていたり、入った瞬間に「汚い」と思われるような物件もあまり良くありません。もし自分が買い手側だったと考えて、この家を購入したいかどうかという視点に立つと分かりやすいと思います。玄関を開けた瞬間にその家の第一印象は決まってしまいます。汚く感じてしまったり、変な匂いがする家というのは論外です。古い家でも常にキレイの状態を保つことが大切ですし、売却を考えたらせめてクリーニングを頼むなど、少しでも価格を上げるための努力は必要です。

このように、いくらいい場所にあるからと言って、どんな状態の建物も何でも売れるというわけではありません。仮に売ることはできても、希望通りの金額が付かない可能性もあります。買い手側の立場になって、良い建物の状態をキープする、キレイに掃除をすることは大切なことです。少しでも高値で売却できるように、自身でできるところは手を抜かずに努力してみましょう。

取引する不動産業者に関しても注意して選ぼう

次は業者さんの選び方に関する注意点を紹介します。まず不動産契約の形態は現在3種類あります。「専属専任媒介」「専任媒介」「一般媒介」です。何が違うのかと言うと、専属専任媒介と専任媒介は、一社としか契約ができない規定になっており、一般媒介は逆に何社とでも契約を結べるという規定になっています。業者側は専属専任媒介か専任媒介をすすめたいというのが本音だと思います。この二つの契約は1社としか契約ができない、と最初から定められているので他社と競合する必要が一切なくなるからです。

しかし、売買する側の客の立場からはどうでしょうか。普通の買い物をする際でも、同じ商品でも店によって値段が異なることがあります。リサイクルショップに売り込む際も高く買い取ってくれるところとそうでないところと、比較して高い方にお願いするはずです。それと同じように、なるべく多くの業者に依頼して金額の比較をしたいと思うのが通常ではないでしょうか。特に不動産は生涯のうちで一番大きな売買取引です。それを1社だけにまとめるのはもったいない話しです。特に東京は地方に比べると金額設定が倍以上も異なるため、専任媒介にすればするほど儲かる金額も増えてくるのです。もしかすると地方よりも東京の業者さんの方が専任媒介をすすめてくる確率が高いかもしれません。

しかし、少しでも得をするためには一般媒介がおすすめです。少しでも多く比較できることで、各社の対応の違いなども見えてきますし、金額のことを前提に置いても任せたいと思える業者さんがおのずと分かってくるはずです。ですので、最初に専任媒介をすすめられても一般媒介契約を押してみてください。売却する場合と購入する場合とで、一般媒介にもメリットとデメリットはありますが、それば後ほど説明したいと思います。

まとめ

不動産売買には様々なカラクリがあります。まずは最低限自身でできることとして、市場調査を行う、売却する際は物件の状態に注意する、業者は1社に留まらずなるべく多くの業者と比較する、この3点は基本として抑えておきましょう。