東京で一人暮らしをはじめたときに必要な費用は?

  • 記事公開日:2020/04/30
  • 最終更新日:2021/09/01

ここでは、一人暮らしをはじめるためアパートやマンションの部屋を借りるときにかかる費用と、それを抑えるためのコツ、はじめて東京で部屋探しをする際の注意点などを詳しく解説しています。

これを読んでから行動に移すことで、部屋を借りた後の失敗を最小限に抑えられると思いますので、少しのお時間を割いていただき、是非満足いく部屋探しの実現をできるよう願っております!

一人暮らしをはじめるために必要な費用

アパートやマンションの部屋を借りるときには、一人暮らしに関わらず、下記の表に示したような費用が発生します。

敷金 家賃の1~2ヶ月分
礼金 家賃の1ヶ月分
仲介手数料 家賃の1ヶ月分
前家賃 家賃の1ヶ月分
日割り家賃 入居日により変動
火災保険料 約15,000円
保証料 家賃の0.5~1ヶ月分
鍵交換費用 20,000円前後

この中の「火災保険料」「保証料」「鍵交換費用」は、借りる物件によって必要ない場合もありますが、東京で部屋を借りるときには、一般的に家賃の4.5~6ヶ月分の初期費用がかかってしまいます。

当然家賃を低く抑えられれば、初期費用の額は小さくなりますが、日本一家賃が高額な大都市東京では、一人暮らし向けのワンルームや1Kといった狭い間取りの部屋でも、23区内であれば最低でも5万円以上が相場となっています。

「千代田区」「港区」「中央区」の都心3区と呼ばれている地区では、一人暮らし向けの家賃相場が10万円を軽く超えていて、他にも、「渋谷区」「目黒区」などの人気エリアでも、10万円に迫る金額となっています。

家賃が10万円の部屋を借りた場合は45~60万円程度家賃が5万円だとしても22.5~30万円もの初期費用が必要になりますが、一人暮らしをはじめる際には、その他にも引越し費用や家具や家電などの、生活するのに必要な生活用品をいろいろ用意しなければいけません。

一人暮らしをはじめるときに必要な費用相場

賃貸にかかる初期費用 家賃の4.5~6ヶ月分
引越し費用 5~10万円
家具・家電等の購入費 10~15万円

初期費用などを抑えるコツ

一般的には、東京で一人暮らしをはじめる際に初期費用として家賃の4.5~6ヶ月分、それに加えて引越し費用と生活必需品に15~25万円程度の費用がかかりますが、工夫次第ではそれらの費用を大幅に抑えることが可能です。

敷金・礼金無料物件を探す

アパートやマンションなどの部屋を借りる際に、家賃以外に大きなウエイトを占めるのが敷金と礼金です。

敷金は、大家さんや管理会社が住人による家賃の未払いや、部屋にダメージを与えられたときのための担保として預かる保証金で、何もなければ敷金は退去時に戻されます。

礼金は、「これからお世話になります」という大家さんへのお礼の意味を込めて支払われるもので、必要不可欠なものではありません。

東京では、地方に比べて賃貸物件がどんどん建設されていて、古い物件に空き部屋が目立ってきていることもあって、できるだけ入居者を確保しようと、敷金と礼金を0円にする「ゼロゼロ物件」が増えています。

礼金は大抵1ヶ月分ですが、敷金は家賃の3ヶ月分以上に設定されている物件もあって、平均して家賃の2~3ヶ月分にもなる敷金と礼金を無料にできることは、これから一人暮らしをスタートさせる学生や新人社員にとっては相当大きなメリットになります。

低家賃の部屋を探す

東京23区の一人暮らし向けの家賃相場は軽く5万円を超えますが、23区外では5万円を下回る地域もありますし、23区内でも2~3万円台で借りられる部屋も用意されています。単純に家賃を抑えれば、初期費用を減らすことが可能になります。

仲介手数料や保証料を抑える

以前はアパートやマンションの部屋を借りる際に保証人をつけるのが一般的でしたが、近頃では保証人の代わりに保証会社を採用するケースが増えています。

その場合は、強制的に保証料を徴収されてしまうことが多く、そこで家賃の半分から1ヶ月分の費用がかかってしまいますが、最初から保証人でOKの部屋に絞ることにより、その分の費用を丸々抑えることができます。

仲介手数料は不動産会社の報酬として支払われる費用ですが、仲介手数料は入居者だけではなく、併せて1ヶ月分を上限に大家さんからも徴収できるものなので、はじめから仲介手数料無料、もしくは半額を謳って入居者を募集している物件もたくさんあります。

保証料同様に、最初からそのような物件に絞ることにより、家賃の半分から1ヶ月分を抑えることができます。

フリーレント有物件を探す

フリーレントとは、その名の通りにレンタル代、すなわち家賃を無料にしてもらえる物件のことです。

多くは空き部屋を埋めるための手段として採用されていますが、不動産会社がフリーレントキャンペーンを行っている場合などは、同じ部屋でも利用する不動産会社によって家賃が無料になるケースもあって、家賃が無料になる期間の多くは1ヶ月ですが、3ヶ月分が無料になることもあります。

引越し代や家具・家電の購入費を抑える

地方から東京へ引越ししてくる場合は、どうしても上京してくるための交通費や引越し代が必要になりますが、荷物の量を減らせば、引越し代を0にすることができます。特に家具や家電を運ばなくてもよければ、それができる可能性が高まります。

東京は物価が高いから、田舎で家財道具を購入して引越し業者に運んでもらう方も多いですが、実は東京には地方よりも安く家具や家電を購入できるお店がたくさんありますし、今はネットで何でも安く手に入る時代です。

はじめての部屋探しの注意点

部屋探し注意点

東京で憧れの一人暮らしができると、ワクワクした気持ちで部屋探しを行う方も多いようですが、無計画で部屋探しをはじめると、様々な落とし穴が待っています。

家賃が高額な東京で部屋を借りると、初期費用も相当な額になり、失敗したからといってすぐに引越しすることはできませんので、事前にできるだけ多くの情報を入れて部屋探しに臨みましょう。

釣り物件の存在を認識しよう

今ではインターネット上にたくさんの不動産情報サイトがあって、それらを利用すれば家にいながらでも簡単に部屋探しを行うことができます。

不動産情報サイトでは、家賃や住みたい地域や駅からの距離や間取りなど、自分が望む条件に合わせて物件探しができるようになっていますが、すべての条件を入れて物件を絞ると、家賃が安いかなりの優良物件がヒットすることがあります。

実はやたら条件が良くて家賃も安価な場合は、それが実際には存在しない「釣り物件」である可能性が高いです。

なぜそのようなことを不動産会社がしているかというと、単純に問い合わせ件数を稼ぐためです。都内には数え切れないほどの不動産会社がひしめき合っていて、いかにたくさんのお客さんを獲得するかに躍起となっています。

釣り物件を利用してお客さんの興味をひいて、問い合わせがくれば「たった今先約が入った」などの言い訳をして、他の物件を強引にすすめるという手法です。もちろん、釣り物件を利用するようなところは、信頼に値しない会社なので、お世話になる不動産会社候補から除外した方が賢明です。

事故物件や防音性能に注意しよう

不動産情報を見るときに、「告知事項あり」「重要告知事項あり」と書かれている物件には注意が必要です。

これらは、その部屋で殺人事件が起きたり、自殺者が出たなどの事故物件である可能性が高く、特に家賃が安く設定されている場合は要注意です。もちろん、その手のことは気にしないという方には、好物件となるかもしれません。

アパートやマンションを借りるときに、見逃しやすいのが防音性能です。昼間の内見のときには気にならなかったのに、夜になるとお隣さんの生活音や声がはっきり聞こえてくるというケースも少なくありません。

お隣さんの声が聞こえるということは、こちら側のプライバシーも守られていないということなので、事前に音漏れについてしっかり確認しておきましょう。

1階の部屋は要注意

セキュリティーが充実しているマンションでも、1階の部屋は空き巣に狙われる確率が高く、虫やゴキブリが出る可能性も高くなっています。

気密性の高い最近の建物だと、その可能性は低くなっていますが、コンビニやスーパーや飲食店が入っている物件の場合は、上層階にも虫などが発生しやすいので、できるだけ上の階を選択することをおすすめします。

条件面で妥協しないように

部屋を探す前には、必ず自分が望むすべての条件を紙などに書き出してみて、優先順位をつけましょう。

家賃、間取り、駅までの距離、築年数、エアコンの有無、温水洗浄機の有無、各階のゴミ捨て場の有無、宅配ボックスの有無、近隣にコンビニやスーパーがあるか、トイレとバスは別々か、洗濯機置き場は屋内かなど、書き出してみるとたくさんの項目になると思われますが、何も考えないで部屋探しを行うと、後悔してストレスを抱える可能性が高くなってしまいます。

まとめ

東京で一人暮らしをはじめるときには、地方に比べてかなり家賃が高いことに驚く方が多いですが、それだけではなく、部屋を借りる際に発生する初期費用の金額の大きさに驚かされてしまいます。

ただし、部屋探しに失敗しないコツや注意点を学んで、事前にしっかり計画を立てて行動することによって、初期費用を最小限に抑えて満足いく部屋に住むことは、大都市東京でも十分に可能となっています。