専属専任媒介契約とは?メリットとデメリット

売却物件は、同じ中古物件でも、それぞれ異なる条件にあります。売れるかどうか、個人では予測を立てづらいと思います。でも、売ると決めたからには、「どうすれば希望の条件で売れるのか」を考えましょう。それぞれの不動産媒介契約の特徴を知っておけば、売却物件にとって適切な方法を選ぶことができます。成約時に仲介手数料を払うなら、どの媒介契約がより良いのでしょうか?ここでは、専属専任媒介契約について詳しくご紹介したいと思います。

専属専任媒介契約とはどんな契約か

専属専任媒介契約は、1社のみの不動産会社との媒介契約です。他の不動産会社に重複依頼ができないのは、専任媒介契約と同じ条件になっています。特に、専任との違いは、一般公開の不動産ネットワークへの登録義務期限や、販売状況の報告頻度となっています。専属専任では、5日以内に物件登録を行う決まりになっています。また、1週間に一度の販売状況の報告義務があります。契約期間は、専任と同じ3か月間ですが、専任よりもさらに売主への丁寧で迅速な対応が求められます。

媒介契約には、専属専任媒介契約の他に、一般媒介契約と専任媒介契約がありますが、最も不動産会社の独占力が強い契約だといえるでしょう。専任と異なるところは、自己発見で買い手を見つけた場合です。専任なら、自己発見で買い手を見つけたときは、一般媒介契約に切り替えても構わないのです。専属専任の場合、自己発見でも必ず不動産会社が仲介手数料を得る約束になっています。買主が見つかれば、必ず仲介手数料が入ってくるため、不動産会社は専任媒介契約以上の販売活動を行う義務があります。不動産会社で取り扱う物件の中でも、優先的に進めてくれるでしょう。

もし専属専任媒介契約で、不動産会社の対応が十分ではないと思ったときは、途中で解約することもできます。販売活動にかかった費用を請求される恐れもありますが、明細書の確認や説明を受けてから対応するようにしましょう。媒介契約の中でも、最も不動産会社の独占権が強いため、売主の行動は制限されます。数ある不動産会社の中の対応次第では解約したいと思う可能性も出てくるでしょう。契約するときは、あらかじめ解約できる条件などをよく確認しておくことをおすすめします。

専属専任媒介契約で得られるメリットとは

「なるべく高く売りたい」と考える売主は多いものです。あえて不動産会社による制限が多い、専属専任媒介契約を選ぶメリットにはどんなことがあるでしょうか?専属専任媒介契約では、素早い物件登録や細かい状況報告をはじめとして、専任よりもスピーディな対応が期待できます。早期の売却を考えているなら、1社と集中して情報交換ができる専属専任媒介契約は売却を進めやすいでしょう。信頼できる担当営業マンがつけば、メリットが高いといえるでしょう。

また、売却物件にもさまざまな種類がありますが、特に専属専任でメリットがあるのは、広告を出してたくさん売り込んでほしい物件です。中でも、何らかの事情で早期売却を計画している場合は向いているでしょう。不動産会社が精いっぱい広告活動を行い、こまめな進捗状況を知ることが期待できます。それとは反対に、長期にわたっても希望価格での売却を優先したい場合にもおすすめです。専属専任では仲介手数料が約束されているため、売り出し方が難しい物件でも広告する義務があります。売主の要望を知ってもらい、販売活動を行ってもらいましょう。

また、用途が限られた物件などで、なかなか買い手がつかない場合、そのまま専属専任媒介契約の不動産会社に買い取ってもらうことも可能です。これは専任媒介契約でも可能です。専属専任が買取形態も行っている不動産会社なら、仲介手数料がかからないというメリットもあります。買取価格は、不動産会社によって異なりますが、査定価格の相場を2割ほど下回る可能性があるのを知っておきましょう。買取の場合は、不動産会社が売却に向けてリフォームや清掃、建替えなどを負担し、再販を行います。土地を売却した方が売れるかを検討している場合は、専属専任の不動産会社に一度相談してみてもよいでしょう。

専属専任媒介契約のデメリットとは

もし専属専任媒介契約で物件が売れないときは、買取形態がある不動産会社の買取保証を利用することはできます。ただし、この専属以外の買取業者を利用することはできません。売主が売却を依頼する不動産会社、実際に媒介契約を締結した1社のみに限られてしまいます。買取保証のある不動産会社の本業は仲介ですので、他の買取専門業者を仲介して仲介手数料を得ようとする恐れがあります。

さらに買主を見つけた場合は、不動産屋の収入源である仲介手数料を得たいがために、両手仲介にしようとするケースも考えられます。中には、買取保証になると想定して、最初から販売活動に力を入れないケースもあるようです。ただ、専属専任媒介契約で売主に制限がある場合でも、買取保証が使えない物件もあることを知っておきましょう。築年数が経っている、状態や環境要因で元が取れないなど販売リスクが伴う場合は、買取保証が使えないこともあります。売り出し方が難しい物件は買取保証の価格も低いというデメリットは覚えておきましょう。

そのためには、早期売却を目指すのか、できるだけ高値で売却したいのか、売主で売却目的を明確にしておくことが大切です。早期売却を目指すなら、高値の販売価格を設定しないことが、買い手の目に留まる方法でしょう。早期で売却か買取を考えている場合は、制限度の高い専属専任媒介契約よりも専任媒介契約の方が自由度があります。高値で売りたい場合は、売却を急がない姿勢でいることがポイントとなるでしょう。いずれにしても、専属専任は、不動産会社に両手仲介の機会を与えやすい特徴があります。信頼できる営業マンがつくのが望ましいですが、不動産会社の提案に安易に乗らず、売却するタイミングをよく見極めるようにしましょう。

まとめ

媒介契約の中でも、不動産会社の強い制限を受ける、専属専任媒介契約についてお話してきました。不動産会社にとっても、売主への義務が増える媒介契約だといえるでしょう。ただし成約時には、確実に不動産会社は仲介手数料を得られます。売主にとってメリットのある媒介契約にするには、信頼できる不動産会社かどうかが重要になるでしょう。どこで妥協するかの計画を立てて契約するようにしましょう。