知らないと損をする!不動産の適正価格

  • 記事公開日:2018/02/03
  • 最終更新日:2021/09/01

マンションや戸建ての不動産売買時、購入する場合は当然のことですが物件価格が既に決まっています。価格は誰がどのようにして決めているのでしょうか。立地の条件や建物の築年数、建物の傷み具合など、査定する基準はたくさんありそうです。実際に不動産売買をする際に必ず役に立ちますので、どのようにして適正な価格を決めていくのか、調べていきたいと思います。

 

不動産の適正価格って何?

不動産業界で言うところの、物件の適正価格とは具体的に何のことなのでしょうか。適正価格を知るにはまずは物件の相場を知る必要があります。相場とは市場価格のことで、市場価格を知らずに金額を設定してしまうと、なかなか買い手を見つけることができませんし、自分が損をする可能性があります。あまりに相場にそぐわない高すぎる金額では誰も買おうとは思いませんし、逆に安すぎる金額を付ければ、買い手はすぐ見つかるでしょうが後々売り主だった自分が損をすることになります。その物件に見合った価格こそが適正価格です。

不動産の相場を知ることは大切ですが、なかなか素人だけで判断できるものではありません。様々な理由から不動産市場は常に動いているからです。物件や建物に限らず、新品に比べると中古品は劣ってしまいます。少しでも誰かが使用した痕跡があれば、それはすぐ中古扱いです。住宅はどんなにキレイに使用していても、一瞬でも誰かが住んでしまえば中古物件として扱われ金額もダウンします。さらに物件の場所も重要になってきます。駅からどのくらいなのか、周りにお店や学校はあるのか、治安はどうなのかなど、暮らしに適している便利な場所かどうかも重要です。

物件の古さや築年数以外に、場所や環境までも重要視されるのです。よく、田舎の物件は安いと言います。田舎には田舎の良いところがたくさんありますが、実際のところは交通機関が通っていなかったり、買い物へ行くにも車がないと行けないなど、生活する上で不便なことも多くあるため安い金額を設定されていることが多いのです。その不動産に対して、建物の築年数や質、建っている場所や環境など、トータルの住みやすさが相場を決めて、適正な金額を設定していると言えます。

 

適正価格を知ることで、正しい不動産取り引きが出来るようになる

不動産市場の相場を知り、適正な金額を知って初めて正確な取引ができると言えます。いい加減な金額ではまともな取引はできません。もし自分が物件を売却する立場の場合、少しでも高く売れるに越したことはありません。しかし、相場からかけ離れて高すぎる金額を設定してしまえば、買い手を見つけることが困難になってしまいます。よく住宅情報のサイトなので、長い間売れ残ってずっと掲載されている物件を見掛けますが、しばらくすると金額を下げて再掲載しているパターンがほとんどです。

それは最初の段階で相場違いの高い金額を付けてしまったことが原因と思われます。やはり、買い手側も素人とは言え、桁外れに高いものには自然と手が伸びないものです。このように適正な金額を最初に設定しないと、取引が長引いてしまったり、売れ残ってしまったりと、無駄なリスクを背負うことになります。欲を出さずに市場相場の様子に従って設定することが大切です。ですが、不動産の市場を売り主が一人で調べるには限界があります。

そこはプロである不動産業者へお願いするべきです。相手は住宅関連のプロですので、常に市場の変動や情勢をチェックしています。もちろん、全てを従うのではなく、自分がいくらで売りたいのか、初めに希望の金額は伝えておくべきです。その金額をベースに相場に見合った金額を設定してくれるはずです。そして、最終決定権は売り主側にあります。あまりに見当違いな金額で、担当者にいくら反対されようとも、売り主が引かなければ担当者はそれに従うしかありません。恐らくですが、いつまでも売れ残っている物件は、このように担当者の言うことを聞かなかった売り主がいる物件なのではないではと推測されます。そうならないためにも、ある程度の妥協は必要です。

 

適正価格はどのように調べたら良いのか

では、物件の適正金額を知るためにはどのようなことを調べればいいのでしょうか。方法はいくつかあります。一つ目は国が提示しているその周辺地域の地価公示価格と、都道府県で提示している標準価格を参考にすることです。その地域に新しく地下鉄や電車が通ったり、大きな病院ができたりすることでも不動産市場は変化します。それらが毎年反映された標準額なのでタイムリーに知ることができます。もうひとつは、近隣で出ている売り物件の金額を調べることです。住宅情報サイトや専門誌などでも調べられますし、家に入ってくる住宅チラシなども参考になります。

ただ、中古物件は実際の物件の痛み具合などが見えないですし、価格交渉されることを前提に設定してる可能性もありますので、あまり鵜呑みにはしない方がいいでしょう。自分でできるのはこの2点くらいでしょうか。後は業者へ査定を依頼して決めていくのが正当な流れです。査定を依頼する前に、自分の希望金額や今まで調べてきた経緯などを伝えておくとなおいいでしょう。業者はその道のプロなので、これまでにも数多くの物件を査定してきているはずですが、時には予想に反した納得のいかない金額を提示してくることもあります。その際は遠慮せずに、その査定結果に至るまでのプロセスと理由をきちんと問いただしましょう。何を見て何をもってその金額になったのか、納得がいくまで教えてもらうことが大切です。

それでもどうしても納得がいかない場合は、別のプロに鑑定してもらうことが可能です。それは不動産鑑定士です。この資格は国家資格としてきちんと合格した人にしか与えられない称号なので、安心して査定を任せることができます。同じような結果であれば仕方ありませんし、業者とかなり異なる金額を提示された場合は業者側に再査定を依頼できます。ただし、専門の鑑定士にお願いする場合は別途鑑定料が掛かりますので注意してください。

 

まとめ

どうやって物件価格を決めているのか謎でしたが、売却する前に自分でできることは自分で調べておいた方が良さそうです。知識がないばかりに足元をすくわれることがないよう、基本は頭に叩き込んでおきましょう。最終決定権は自分にあるのですから、納得の金額で取引をしたいものです。